看護・介護にかかわる外国人のための日本語スピーチコンテスト

【第5回】看護・介護にかかわる外国人のための日本語スピーチコンテスト

9月3日(土)に、スピーチコンテストを開催しました。たくさんのご来場、誠にありがとうございました。
主催: 一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)
共催: 独立行政法人国際交流基金
協賛: <法人> カシオ計算機株式会社、 KBB,I&D株式会社、 株式会社光洋スクエア、 NPO法人国際保健医療支援・研究センター[IHAR]、 株式会社スリーエーネットワーク、 一般財団法人日本インドネシア協会、 バンクネガラインドネシア東京支店、 フィリピンナショナルバンク東京支店、 BRIDGEOVER株式会社、 株式会社凡人社、 株式会社ラーンズ
<個人> 大谷 秀昭、 西田 達雄
後援: 公益社団法人国際日本語普及協会(AJALT)、 公益社団法人日本介護福祉士会、 公益社団法人日本語教育学会、 松本短期大学
(敬称略・五十音順)  
コンテスト発表者 集合写真
コンテスト発表者 集合写真

開催趣旨

現在日本では、医療・福祉現場への外国人人材の受入れが進み、社会的にも大きく注目を集めています。 そうした中、当協会は2012年より「看護・介護にかかわる外国人のための日本語スピーチコンテスト」を実施し、 日本各地で看護・介護に携わる外国人が独自の視点で日本の医療や介護について意見を述べる機会を提供しており、発表者本人たちの仕事や自己研さんの励みとなるだけでなく、 日本の医療福祉関係者や利用者にとっても、彼らの発表から多くのことを学べる機会となっています。 第5回のコンテストでも、今まで以上に示唆に富んだスピーチが披露されました。

開催日時・場所

日時:  2016年9月3日(土) 13:00−16:00
場所:  国立オリンピック記念青少年総合センター 国際会議室
東京都渋谷区代々木神園町3-1

来場者数

約200名 (出場者・報道関係者を除く)
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入賞・特別賞 受賞一覧

入賞

1位 ファウジアトゥンニサ (インドネシア) 「利用者さんに拒否されることは、意外と・・」
2位 サリグンバ・メリーアン・バンザリ (フィリピン) 「支えられて、励まされて」
3位 ホー・ティ・バン (ベトナム) 「介護から成功を見つけた」

特別賞

真摯な学びの看護賞 リンダワティ・メリアラ 「看護に関して自己啓発を受けたこと」
気持ちに寄り添う介護賞 ソリス・ケン・ウェンディ・クリスティン・ドテ 「介護の仕事で大事にしていること」
夢をあきらめない努力賞 ドゥック・ティ・ホアイ 「私の夢」
介護ありがとう賞 タリエレヴァ・ナルギリア 「介護ありがとう」
笑顔が作る幸せの輪賞 インドラワティ 「笑顔の大切さ」
ハートとマインドの介護賞 カセム・マイケル・アンソニー・ヨシイ 「ハートの介護、マインドの介護」
思いやりと優しさの看護賞 王 晴 「一見ひどい看護の裏に隠れている優しさ」
 
西田賞 ファウジアトゥンニサ (インドネシア) 「利用者さんに拒否されることは、意外と・・」
*個人協賛者西田達雄様からの協賛金ご提供を受け、 来日間もないEPA候補者のうちから1名を選出。
 このほか、コンテストに出場できなかった応募者のうち4名にも同賞が贈られた。

発表内容(発表順)

1.「看護に関して自己啓発を受けたこと」    再生動画を見る 
  リンダワティ・メリアラ 女 (インドネシア)

日本で看護師として働く中で、それまでと考え方が大きく変わった。それは、仕事におけるコミュニケーション、時間厳守、チームワーク、整理整頓、報連相などで、仕事を始めた当初は理解できなかったことも、現在はその重要性を理解し、実践している。将来、インドネシアの保健センターの改善・支援や子供のための病院を作るという夢を実現するために、これからも日本の医療機関で働きながら学び続けたい。

2.「介護の仕事で大事にしていること」    再生動画を見る 
  ソリス・ケン・ウェンディ・クリスティン・ドテ 女 (フィリピン)

利用者と接するときに大切にしていることが3つある。相手の気持ちを理解しようと努めること、相手の気持ちを考えたケアをすること、常にポジティブな言葉を使うこと。利用者の気持ちに沿ったケアを明るく行うことで、排泄介助をなかなかさせてくれなかった利用者が、笑顔で排泄介助を受け入れてくれたり、嚥下体操を利用者みんなで笑いながら行ったりするという嬉しい体験をした。そしてこの体験を通して、介護という仕事のすばらしさを再認識できた。

3.「私の夢」    再生動画を見る 
  ドゥック・ティ・ホアイ 女 (ベトナム)

来日後1年が経ち、日本の生活や介護の仕事に疲れ始めたころ、施設での移乗介助時に大きな失敗をしてしまった。自分を責めて、国に帰った方がよいかと悩んでいたところ、知人から「自分の夢を思い出すように」と言われた。自国に介護技術を広めるという自分の夢を、そのとき思い出した。翌日、迷惑をかけてしまった利用者に謝罪をし、気持ちを切り替えて仕事に取り組むことができた。今は、夢をかなえるために介護の仕事を諦めないと決心している。

4.「介護ありがとう」    再生動画を見る 
  タリエレヴァ・ナルギリア 女 (キルギス)

介護の仕事がどのようなものか分からないまま施設で働き始め、仕事の難しさに戸惑いつつ奮闘する中で、国の祖母のことを思い出すようになった。祖母は認知症だったが、国では自分も家族も知識がなく、何もできないまま祖母は亡くなった。今は自分の祖母の世話ができなかった代わりに、日本で利用者に良い世話をしたいと考えている。介護の仕事を選んだおかげで、今は亡くなった祖母のことも理解できるようになり、介護という仕事に感謝している。

5.「笑顔の大切さ」    再生動画を見る 
  インドラワティ 女 (インドネシア)

施設で後輩が利用者と笑顔で接しているのを見て、自分が最近仕事で笑顔を失くしてしまったことに気づいた。昔は自分も笑顔で働いていたが、介護の仕事のストレスが積み重なり、物ごとを悪く考えるようになってしまっていた。後輩の心からの笑顔を見て、介護に一番大切なことは笑顔だということに気づかされ、自分も笑顔で働くよう努めたところ、周囲との関係も良くなり、介護という仕事に自分の居場所を見つけることができた。

6.「ハートの介護、マインドの介護」    再生動画を見る 
  カセム・マイケル・アンソニー・ヨシイ 男 (フィリピン)

自国では家族介護が一般的で、介護とは愛情を持って生活を支えるものだと考えてきた。しかし、日本でプロとして介護を始めると、高品質のサービスを提供する反面、それが機械的で味気ないものに感じられるようになった。そんなとき、いつも無表情な利用者が笑ってお礼を言ってくれるという経験をした。この経験を通し、プロの介護においても、利用者への愛情を持つことこそが重要だと感じ、今は、冷静さと愛情の両方を持つ介護を目指そうと思っている。

7.「一見ひどい看護の裏に隠れている優しさ」    再生動画を見る 
  王 晴 女 (中国)

医療現場では、喀痰吸引などつらさを伴うケアをしなくてはいけないことも多い。患者のためにしていることなのに、患者に嫌がられたり怒られたりするうちに、看護の仕事にやりがいを見失いかけていた。しかし、先輩に「患者の安全のためにはつらさを伴うケアをせざるを得ないことがあるが、看護師が看護技術を高めることで苦痛を軽減できる」と言われ、一見ひどいことをしているかに見える看護は、思いやりに満ちていることに気づいた。

8.「利用者さんに拒否されることは、意外と・・」    再生動画を見る 
  ファウジアトゥンニサ 女 (インドネシア)

介護現場で働いていると利用者に拒否されることが多く、落ち込む日々を送っていた。我儘なAさん、怒りっぽいBさん、意地悪なCさん・・・。しかし、先輩職員を見ると、それらの利用者に適切に対応しており、利用者も落ち着いて先輩職員の話を聞いていた。そのとき、利用者から拒否される状態が続くのは、自分にコミュニケーション力が足りないためだということに気づいた。拒否されるという経験が、自分自身を省みるきっかけとなり、成長につながった。
ファウジアトゥンニサさん(第1位入賞)
ファウジアトゥンニサさん
(第1位入賞)
ホー・ティ・バンさん(第3位入賞)
ホー・ティ・バンさん
(第3位入賞)

9.「介護から成功を見つけた」    再生動画を見る 
  ホー・ティ・バン 女 (ベトナム)

人に羨まれるような生活を期待して日本へ来た。しかし、日本での介護の仕事は単調でやりがいを見出せず、成功は程遠いと感じ始めていた。そんなとき、簡単だと考えていたトイレ誘導やオムツ交換で失敗をしてしまう。落ち込んでいた折、気難しい利用者へ素直な気持ちを伝えて感謝されるという経験をする。この経験から、成功とはお金や名誉ではなく、人のために役立ち、信頼されることだと考えが改まり、プロの介護福祉士を目指す気持ちになった。

10.「支えられて、励まされて」    再生動画を見る 
  サリグンバ・メリーアン・バンザリ 女 (フィリピン)

来日直後は、利用者の方言に戸惑う毎日を送っていたが、3年経った今では、自分が方言を丸出しで利用者と接している。日々利用者と接する中で、利用者の「ありがとう」を聞くたびに、介護の仕事へのやりがいを感じている。将来は、介護を通して自国と日本の架け橋になりたいという夢を持っており、利用者もそれを応援して励ましてくれている。介護は自分の天職であり、これからもがんばっていこうと考えている。
サリグンバ・メリーアン・バンザリさん(第2位入賞)
サリグンバ・メリーアン・バンザリさん
(第2位入賞)

お問い合わせ先

一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS) 日本語教育センター スピーチコンテスト係
〒120-8534 東京都足立区千住東1-30-1
TEL:03-3888-8250 (土日祝日をのぞく)
FAX:03-3888-8242
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