看護・介護にかかわる外国人のための日本語スピーチコンテスト

【第6回】看護・介護にかかわる外国人のための日本語スピーチコンテスト

9/2(土) にスピーチコンテストを開催いたしました。たくさんのご来場、誠にありがとうございました。
入賞結果、また意欲あふれる各参加者のスピーチ発表の様子が動画にてご覧いただけます。
主催 一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)*
*2017年7月1日より英文名称を
The Association for Overseas Technical Cooperation and Sustainable Partnerships (略称:AOTS)と変更いたしました。
共催 独立行政法人国際交流基金
協賛KBB,I&D(株)
(株)光洋スクエア 
サンケアホールディングス(株) 
(株)スリーエーネットワーク 
(一財)日本インドネシア協会 
バンクネガラインドネシア東京支店 
フィリピンナショナルバンク東京支店 
BRIDGEOVER(株) 
(株)凡人社 
(株)ラーンズ 
後援 (公社)国際日本語普及協会(AJALT) 
(公社)日本介護福祉士会 
(公社)日本語教育学会 
(一財)フィリピン協会 
松本短期大学
 
(50音順) 
2017年度コンテスト発表者の皆さんと
2017年度コンテスト発表者の皆さん
 
審査員・ご後援・ご協賛の皆さまとご一緒に
主催・共催・審査員・ご後援・ご協賛の皆さまとご一緒に

 開催趣旨

現在日本では、医療・福祉現場への外国人人材の受入れが進み、社会的にも大きく注目を集めています。
そうした中、当協会は2012年より「看護・介護にかかわる外国人のための日本語スピーチコンテスト」を実施し、日本各地で看護・介護に携わる外国人が独自の視点で日本の医療や介護について意見を述べる機会を提供しています。
発表者本人たちの仕事や自己研さんの励みとなるだけでなく、日本の医療福祉関係者や利用者にとっても、彼らの発表から多くのことを学べる機会となっています。
第6回のコンテストでも、今まで以上に示唆に富んだスピーチが披露されました。

 開催日時・場所

日時 2017年9月2日(土) 13:30 〜 16:30
場所 AOTS東京研修センター 講堂 東京都足立区千住東1-30-1 (地図: 日本語English

 来場者数

約220名

入賞・特別賞 受賞一覧

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 入賞

第1位レオセルアリアネ・カルピト・ヴェルガラ (女性・フィリピン)* 「患者さんとのコミュニケーション」
第2位ゲラ・サイリル・バガク (女性・フィリピン) 「幸せは、笑顔のコミュニケーションから…」
第3位ヨシサト・ウガス・エミリオ・リカルド (男性・ペルー)* 「熊本地震その日」
   
受賞発表後にあいさつ   受賞発表後にあいさつ   受賞発表後にあいさつ
第1位 レオセルアリアネさん   第2位 ゲラさん   第3位 ヨシサトさん

 特別賞

感謝とやりがいのケア賞スマリノグ・マリッサ・ポロヴォス (女性・フィリピン)* 「苦労した経験を乗り越えて感じたやりがい」
ベトナム難民貢献賞ハ・ティ・タン・ガ (女性・ベトナム) 「ベトナム難民一世の老後生活を充実したものに」
ありがとうの魔法賞ムティアラ・ロイサテゥン (女性・インドネシア)* 「もっと『ありがとう』を言いましょう!」
笑顔が作る幸せの輪賞メアス・ペン (男性・カンボジア) 「介護は笑顔が一番」
心のこもった介護賞イイン・ハニパー (女性・インドネシア)* 「真心を込めた介護」
利用者に寄り添う介護賞鈴木 プレシーラ (女性・フィリピン) 「心と心のつながり」
心に響く阿波の舞賞グエンティホン・イエン (女性・ベトナム)* 「こけられん」
*の発表者はEPA賞も同時に受賞いたしました。
※EPA賞とは…EPA候補者を応援することを目的とした賞。出場者のうちEPA候補者の6名全員に授与(一部は国家試験に合格済みの元EPA候補者)。

発表内容(発表順)

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 1. 「苦労した経験を乗り越えて感じたやりがい」 スマリノグ・マリッサ・ポロヴォス (女性・フィリピン)


スマリノグさん
EPA介護福祉士候補者として来日することを決めた理由は、子供のころお世話になった日本人の里親への感謝の気持ちと、社会貢献をしたいという思いがあったためである。介護の仕事は苦労も多いが、同時にやりがいも大きく、ここまで仕事を続けてくることができた。今では国家試験に合格し、介護福祉士として働いている。利用者に「ありがとう」と言われると、暖かい気持ちになり、自分の目標に向かってがんばってきてよかったと感じている。

 2. 「ベトナム難民一世の老後生活を充実したものに」 ハ・ティ・タン・ガ (女性・ベトナム)


ハさん
介護の仕事を始めた理由は、ベトナム人高齢者に介護保険制度を紹介したかったため。ベトナム人高齢者の多くはかつて難民として来日し、生活保護受給者が多い。彼らは、介護は家族が行うものだという考え、日本政府に負担をかけたくないという思い、介護保険制度が複雑で理解できないといった理由から、なかなか介護サービスを利用しない。これらの問題を解決し、彼らが介護サービスを利用して充実した老後生活を送るようになることを願っている。

 3. 「もっと『ありがとう』を言いましょう!」 ムティアラ・ロイサテゥン (女性・インドネシア)

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ムティアラさん
介護の仕事は大変で、日本語も通じず、つらくて国へ帰りたいと思うことがよくあった。しかしある日、それまで無視されていた利用者から「あんた良くしてくれるな、今までごめん、ありがとう」と泣きながら言われ、驚くとともに自分も泣いてしまった。この経験を通じ、利用者は見てくれている、誠実に接すれば必ず感じてくれると考えるようになった。感謝の言葉はモチベーションになることに気づき、自分も「ありがとう」を多く言いたいと思っている。

 4. 「介護は笑顔が一番」 メアス・ペン (男性・カンボジア)


メアスさん
介護の仕事を始めたときには、日本語で利用者と会話することが心配だった。しかし、日本語が上手でなくても笑顔で会話をすれば利用者は喜んでくれることが分かってきた。介護で大切なのは、優しい言葉と笑顔だと考えるようになった。今では介護の仕事もずいぶん覚えた。カンボジアには介護施設がないので、将来、日本で得た知識と経験をもとに、カンボジアにも介護施設を作って高齢者の憩いの場を作りたいと考えている。

 5. 「患者さんとのコミュニケーション」 レオセルアリアネ・カルピト・ヴェルガラ (女性・フィリピン)

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レオセルアリアネさん
日本の病院で仕事をする上で、言葉の壁を強く感じ、コミュニケーションに苦労してきた。患者との会話がうまくいかず怒鳴られたこともあったが、運よくその患者を継続して担当することができた。そしてその患者と少しずつ仲良くなり、退院日には「ありがとう、がんばれ」と泣きながら言ってもらえた。この経験を通して、日本語が難しくてもコミュニケーションをがんばろうという気持ちになり、今では日本で仕事ができてよかったと思っている。

 6. 「真心を込めた介護」 イイン・ハニパー (女性・インドネシア)


イインさん
外国で働く夢を応援していた亡き父との約束を果たし、EPA介護福祉士候補者として来日した。国の母を支えるために日本で介護の仕事をがんばっていたが、そんな中、母も亡くなってしまう。両親を失い、仕事の目的を失って迷う日々が続いた。しかし、母の葬儀による帰国中、認知症の利用者が自分のことを心配していたという話を聞き、認知症でも自分を覚えてくれていたことに心を励まされた。これからは、真心をこめて利用者のために介護を続けたい。

 7. 「心と心のつながり」 鈴木 プレシーラ (女性・フィリピン)

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鈴木さん
介護の仕事に慣れてきたと思ったころ、夜勤が始まった。昼間は元気に見えても夜は元気でない利用者の姿を目の当たりにし、自分がまだまだ利用者の気持ちを理解できていなかったことに気づいた。それからは、利用者一人ひとりに声掛けをするよう心がけた。そのおかげか、利用者の表情や行動に変化が見られるようになり、ほっとするとともに介護の仕事の楽しさを感じるようになった。これからも、利用者一人ひとりに合った介護を見つけていきたい。

 8. 「こけられん」 グエンティホン・イエン (女性・ベトナム)


グエンティホンさん
自分が働く徳島の病院では、患者に「転ばないでね」という意味をこめて、阿波踊りの節に合わせて「こけられん」の踊りを踊っている。外科の患者であっても、最もケアが必要なのは身体ではなく心である。彼らの気持ちを刺激し、励まし、心を支えるために毎夏この行事が行われている。治療というのは手術や薬だけでなく、病院がひとつの家族のようになって患者を支えることが大切ということを忘れずに、今後も看護の仕事を続けていきたい。

 9. 「熊本地震その日」 ヨシサト・ウガス・エミリオ・リカルド (男性・ペルー)

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ヨシサトさん
熊本の病院で介護職として働いている中、熊本地震が起きた。病院から「患者の対応に来てほしい」と連絡が入り、家族を置いて行くことに抵抗を感じたが、息子から促され仕事に行った。病院には、地震の日から一度も帰宅していない看護師もいて、「こういうときこそ看護師としてやらなくてはならないことがある」と話してくれた。日本の医療従事者が何より患者のことを考えて行動することに感銘を受け、自分も仕事をがんばりたいと感じた。

10. 「幸せは、笑顔のコミュニケーションから…」 ゲラ・サイリル・バガク(女性・フィリピン)


ゲラさん
介護現場では利用者との信頼関係を築くことが重要だと実感するが、日本語での会話がうまくいかず、仕事の難しさを感じていた。しかし、コミュニケーションとは言葉を発することではなく、心を伝えることであり、ただ聞いて共感することも大切だということに気づく。その後、他者の訴えを傾聴するよう心がけ、利用者の対応もスムーズに行えるようになってきた。今では、介護の仕事は利用者に笑顔になってもらえる素晴らしい仕事だと思っている。

 

 スピーチコンテストに関するお問い合わせ先

一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS) 日本語教育センター スピーチコンテスト係
〒120-8534 東京都足立区千住東1-30-1
TEL : 03-3888-8250 (土日祝日をのぞく)
FAX : 03-3888-8242
E-mail : to contact
以 上