専門家の声 タイ

藤村 尚史 専門家
タイ
派遣期間:2019年5月13日~2019年6月14日(1ヶ月×3回派遣予定の1回目)
指導内容:シャンプーボトル等の合成樹脂製品製造における新型設備の製造技術に関する指導

効果的な指導方法

初めてAOTS派遣専門家として指導を担当している藤村です。派遣先は、タイの首都バンコクから車で約1時間のところにある1991年に設立された会社で、まもなく30周年を迎えます。事業内容は各種合成樹脂製品の製造販売で、部署数で言うと両手でも足らないほど沢山の部署があり、グループのなかでも一番人数も多く、生産も多い工場となります。

私は、日本にある親会社に勤務しており、今までは新製品の立ち上げ等で幾度も出張に来た工場です。今回教育する部署も携わった事があり、印象としてはベテラン社員、部下社員の定着が悪く、技術の継承が上手くいっていないと感じていました。

教育方法で心掛けている事は、勉強会ではホワイトボードなどを使って、図解入りで説明するようにしています。専門的な内容は通訳の人に翻訳してもらいますが、不十分に感じるところもあり、耳からだけではなく、目からも情報を得れるように、出来るだけ分かりやすいようにしています。ですが、この部署は土日も可動し24時間交代勤務の為、全員に平等に指導するのが難しい状況です。 

今回の集中的な教育での成果を測るために、レポートを出してもらいましたが、説明した内容よりも乏しいレポートだったので、途中から、教育資料を作成して説明に使いました。その後テストも実施し、テストの結果を見て再度説明する方法に切り替えました。教えたことが100%伝わるように試行錯誤しながらやっています。

派遣期間が1年間に1ヶ月×3回と1回の期間が短い為、3回を通して成果が見られればと考えています。 

成形条件の調整のポイントなどをホワイトボードを使って説明

毎朝の部署ミーティング

現地スタッフの心をつかむ方法

現地スタッフへの教育は、毅然とした態度で臨むようにしています。日本人の教育者として見られているので、信頼してもらえるように心がけています。ただし、そればかりでは仕事上だけの関係で、それ以上の交流には繋がらないので、仕事以外では積極的にコミニケーションを取るようにしています。 

この国の人達はパーティー好きで、帰国の前にパーティーに誘ってもらう事があります。若い時はダンスステージのある店では、彼らと同じようにステージに上がったりして、大盛り上がりになったりで、日本人としては珍しいのか、喜んでもらいました。そんな事で顔を覚えられたのか、たまに来ても社内の移動中に部署が違う従業員からも笑顔で挨拶され、気さくに話しかけられたりします。

食事会に招待された時

休日の過ごし方

休日の過ごし方は、最近では同じ会社に勤務する日本人とゴルフに行くのが定番になっています。仕事のストレスは海外独特のものが有るので、プレー中は忘れることが出来、嵌まってしまいました。タイは1年中暑い国なので、昼前に終われるように、早朝からの出発が殆どです。ゴルフの際の早朝記録はAM4:00出発です。とは言っても運転手が送迎してくれるので、運転疲れは無く助かります。

こちらでは、途中で昼食を挟まずに18ホールを回りきってから食事をするのが殆どで、プレー後のタイ料理とビールが、仕事のストレスと睡眠不足を更に忘れさせてくれます。

現地での食事

コオロギ?を炒めたような料理
味は何とも言えない。

 

当寄稿は2019年8月21日発行の「AOTSメールマガジン No.102」で配信されました。