専門家の声 インドネシア(カラワン)

小山 守 専門家
インドネシア(カラワン)
派遣期間:2019年11月~2020年5月
指導内容:鉄製のパレット・ラック・梱包容器製造における生産管理及び溶接技術に関する指導

現地スタッフとのコミュニケーション

私の指導先企業は、インドネシアのカラワンにあるKIICという工業団地の中にあります。インドネシアへの渡航経験はありましたが、これまでは短期間でしたので言葉の不便さを感じたことはありませんでした。

しかし、今回は6ヵ月間の指導を行わなければならず、言葉の壁に悩まされることになりました。日本語のできるスタッフが一緒でないと指導やミーティングができないため、スタッフたちの個々の仕事の合間を縫って行わなければならず、最初は自分の思うようには進みませんでした。

朝礼風景

それでも、朝礼やミーティングなどで言葉や表現を考えながら少しでも正確に伝わるように工夫し、言葉を選びながら話すようにしたところ、ローカルメンバーもだんだんと理解してくれるようになりました。

また、挨拶さえまともにできなかったインドネシア語を自分でも聞いたり本で勉強したりしながら、単語を言う程度ですがなるべく話すようにし、メンバーとコミュニケーションを取ることを心がけた指導を行っています。今ではひと言ふた言話しかけると、その何倍もの理解できないインドネシア語で応えてくれるようになりました。

やはりできることなら、着任前に少しだけでも言葉の勉強はしておいた方がいいですね。

現地での生活について

インドネシアには東南アジア特有の辛い料理が多くあります。私自身も辛いものは好きなのですが、辛さのレベルが尋常ではなく、お腹の調子に影響するほどのものもあります。

体調を悪くして指導先に迷惑をかけるわけにもいかず、なるべく日本食やインドネシア料理でも辛くないものを選んで食べるようにしていますが、時期を見て辛い料理にも挑戦したいと思っています。

宿泊している場所はチカランという指導先から車で30分ほどの街で、首都のジャカルタと比べると、渋滞も少なく緑が多い街です。単純に田舎感はありますが、暮らすにはあまり不便なく過ごせます。

休日にはいろいろなところを散歩してローカルの雰囲気を味わっていますが、地元の人は外を歩いておらず、歩いているのは日本人など東アジアの人だけです。そのため、珍しいものを見るような目で見られることもしばしばありますし、また、信号や横断歩道、歩道がほとんど整備されていないため、歩くことや道路の反対側へ渡ることに慣れるのがなかなか大変です。まぁ…それもまた東南アジアの醍醐味でもあると思っていますが…。

そのためか、あらためて日本の素晴らしさ、暮らしやすさを実感しています(笑)。

インドネシア料理

チカランの街の風景

 

当寄稿は2020年3月18日発行の「AOTSメールマガジン No.109」で配信されました。