専門家の声 ベトナム(ホーチミン)

古尾谷眞人 専門家
ベトナム(ホーチミン)
派遣期間:2022年9月(1か月)
指導内容:食品を中心とした無店舗販売におけるカタログのデジタル制作に関する技術指導

現地での生活について

AOTSの専門家として、ベトナム・ホーチミン市へ1カ月の短期派遣を行いました。コロナ禍後の派遣ということもあり、コロナでホーチミン市はどのように変化したのかが気になるところでしたが、街はいつもの活気に溢れていました。

コロナ後の日本人が世界の都市の様子を見るとき、「市民がマスクをしているか?」という独特な視点があり、日本の同僚からも「マスクの様子」をよく聞かれます。ホーチミン市民を見ると、大勢の人がマスクを着けていました。ただしこれは、主要な交通手段がオートバイであることにも理由がありそうです。ベトナムの首都ハノイ市は世界でも有数の大気汚染の街。それに次いでホーチミン市の汚染もかなり深刻です。市民は排気ガスや粉塵から身を守るため、オートバイに乗るときマスクを欠かせません。その延長線上で、バイクから降りてもマスクをしている人が多くいるようです。

初めて行く技術指導先のオフィスは、中心地のビル街からは少し離れた所にあり、周囲は生活のためのお店が軒を並べます。食料品店が多く、食文化の豊かな国なだけに、歩いていて飽きることがありません。都市社会に隣接するローカルなホーチミンを体験できました。

ホーチミンの食料品店

現地スタッフとの交流

前回、10カ月の派遣指導を経験しましたが、今回は、1カ月という短期派遣。派遣期間内では準備のための時間は取れないと考え、日本での準備を万全にしてきました。その甲斐もあり、充実した技術指導ができました。準備しだいでは「短期」も効果的であることを実感した派遣となりました。

そうした短い派遣期間でしたが、週末の土日を使って、技術指導先企業の社員旅行にも参加させてもらいました。社員旅行の行き先は、ホーチミン市からバスで行く「ブンタウ」という海水浴場。ベトナムには多くの海岸リゾートがあり、ダナン、ニャチャン、フーコック島などが有名ですが、どこもホーチミン市から飛行機を使って行く観光地になります。それに比べてブンタウはホーチミン市から車で3時間弱という近さ。有名リゾート地に総合力では負けるでしょうが、ホテルだけで比較するなら、劣ることのない豪華さでした。

社員旅行はベトナムメンバーを知る機会にもなりました。グループの中でひときわリーダーシップを発揮するDさん。宴会で明るく弾けるKさん。どちらも仕事では発見できなかったメンバーの素顔でした。こうしたプライベートの交流ができるのも派遣指導のすばらしいところです。プライベートにおいても充実した短期派遣となりました。

ブンタウの海岸リゾートからの眺め