制度利用事例(専門家派遣)

協会企画型海外研修の制度利用事例をご紹介いたします。

革製品の製造技術指導 – エチオピア

利用企業名 株式会社ヒロキ
本社所在地 神奈川県横浜市
事業内容 皮革・衣料・バッグ・財布・革小物等、オリジナルブランドのデザイン・製造・輸入・販売
専門家派遣国 エチオピア
研修実施場所 Hiroki Addis Manufacturing S. C. (ヒロキアジス)
AOTS事業を知ったきっかけ 国際開発分野の関係者からの紹介
制度利用の動機・期待していたこと 現地スタッフの基礎的な技術力習得

 

ヒロキアジスはこの建物の4階に入居

研修の背景

派遣元企業のヒロキは2013年9月、エチオピアに、日系企業では初進出である指導先企業ヒロキアジスを現地法人として設立しました。緻密で伸縮性に富んだエチオピアシープを革製衣料およびバッグの素材とし、エチオピア進出以前は原材料を中国の工場へ送って生産し、日本へ輸出していましたが、原産国エチオピアに生産拠点として拡大した際、日本で国際開発分野のご関係者よりAOTSのことを聞き、海外拠点を有する日本企業が利用できる、国庫補助による人材育成事業があることを知りました。

ヒロキアジスにおいては設立時以来、まずは基礎的な技術力を現地スタッフにつけさせる人材育成が喫緊の課題でした。ヒロキアジスの代表者は立ち上げ後間もない指導先企業の経営・運営に全力を挙げており、別途、技術面の指導に当たる人材を日本から派遣する必要性を認識していました。幸い派遣元企業ではエチオピアへ指導に出掛ける人材の候補者は擁していたものの、最貧国への技術移転が短期間で成し遂げられるはずはなく、経費面の事情からエチオピアへヒロキ独力での長期間派遣は難しいのが実情でした。そこで2014年に初めてAOTS専門家派遣制度を活用し、自社社員をヒロキアジスへAOTS専門家として派遣しました。

指導内容

ヒロキアジスの革製品2本柱である、バッグおよび衣料(コート等)の製造技術の指導を行っています。

まずは裁断・裁縫等の基礎技術を教えることから開始

反復練習を通じて段階的な技術力習得を促進

うまく加工ができなかった時や不良品が発生した時の原因発見方法、対策方法等も指導

技術面だけでなく、「モノづくり」の考え方、良品とはどういうものか、高品質を求めることの意義、納期の大切さ、問題を見つけて改善することの大切さ等、製造業としての仕事への取り組み方全般についても指導

また、付加指導として、エチオピア皮革産業振興所が運営するエチオピア国営の皮革産業訓練学校であるLIDI(Leather Industry Development Institute)で、縫製機械の効率的な使い方やメンテナンス方法等の指導を行っています。LIDIの卒業生がヒロキアジスに採用されており、両者Win-Winの関係を構築しています。

制度利用の成果

はじめはごく基礎的なレベルから始め、時間はかかりながらですが、少しずつ技術力が向上してきています。その成果として、日本の派遣元企業ヒロキから指導先企業ヒロキアジスへ発注する商品分野も、パーツ数が少ない形態もシンプルな基礎グレード製品から、構造が複雑でパーツ数も多い難度の高い製品へと、段階的に上がってきているそうです。

人材面では、ヒロキアジスの現地スタッフの段階的な自立化を目指し指導を行ってきた中で、まだ日本人による指導・監督は必要なものの、ある程度であれば生産管理から品質管理までを担い、技術面で部下への指導ができる人材が育ってきているとのことです。

指導現場の風景

制度利用の感想(派遣元企業ヒロキ)

エチオピアでは産業インフラの環境や勤労慣行等で日本と異なる面が多々あり、そうした国で日本発の技術や管理のノウハウを定着させるのは容易なことではありません。そうであっても、これまで派遣した専門家は指導先企業の現場で根気強く、柔軟な対応も交えながら日本側から技術や管理の指導を続け、指導先企業ヒロキアジスの技術レベルが段階的に向上してきています。

また、自分達が作った製品が、当社の日本国内の店舗で実際に並び、評判が良いことを知った現地スタッフ達のモチベーションも大きく向上しています。

ヒロキアジスを軌道にのせるにあたり、中小企業として経営資源に恵まれておりませんが、AOTS専門家派遣制度のおかげで経費補助や、危機管理面のサービスを受けることができています。専門家派遣制度は、現地スタッフへ技術を伝え、人材育成を行う上で大きなサポートとなっています。

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