職場環境改善の取り組みの良好事例 バングラデシュ

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医薬品製造業

 

写真は、部品がラベルと色分けを施した方法で多段ラックに保存されている様子を示しています。 また、安全かつ容易に取り扱えるようにするため、重い部品は低いラックに、 軽い物品は上のラックにそれぞれ保管しています。

改善前には、部品をラックに保存するためのガイドライン、カラーコード、ラベリングはありませんでした。

そのため、倉庫で働いている人々は、空いている場所がラックに見つかれば、ところかまわず部品を置いていました。 必要な部品を見つけるために長い時間がかかっていました。 また、保管する際、部品の重さが考慮されませんでした。 つまり、重い部品が上部ラックに保管されており、安全とは言えない状況で取扱い時に問題を引き起こしていました。

この改善は、私たちのチームが倉庫エリアを訪問して、倉庫で働いているスタッフと話し合っているときに、 現場のスタッフから提案されたアイデアです。 その後、さらに討議してアイデアを練り、最も簡単で、低コストで、導入可能な解決策としてまとめました。

改善した結果、倉庫で働いている人々は、部品を容易に見つけることができるので、非常に満足しています。 彼らの精神的ストレスも減りました。 現在、作業員は、ユーザー部門からの依頼に応じて部品を迅速に時間内に搬出できるようになりました。

また、改善を維持するために、私たちのチームは、倉庫その他のエリアでの活動をモニターしています。 チームは現場の労働者と話し合うことによって、改善のアイデアやヒントを得ています。 私たちは現場から上がるアイデアを評価し、継続的な改善を目指して今後も努力するつもりです。

小木和孝講師コメント

重い物を下に、軽いものは上に、またパレット毎に種類を分け、 それぞれにラベルを貼ることで整理整頓の効率がアップし、搬入、搬出を容易にしている。 工夫を生かした倉庫の搬入・搬出の改善方法である。 保管・運搬は、ワークステーションの改善とともに人間工学応用の最も生かせる場に当たる。 保管・運搬に特化した作業場改善のよい例で、工夫を重ねて働きやすくした経緯が注目される。 この経験が、他職場にも広がるとみたい。

当情報の取得年月日:2011年9月